episode50 本当の過去 inserted by FC2 system





クリス「大丈夫?立てる?」


栄太「なんとか・・・」


梓「水の能力で傷口を塞いだのね・・・これでもう無茶はしないでね」


栄太「あぁ・・・多分な」


栄太達は階段を登り高い場所を目指す。


梓「高いとこなら私達が有利ね!」


栄太「なるほどな・・・」


クリス「ふーやっと登り終わった;;早く止まんないかな」


栄太「あいつも言ってた通り・・・もう無理なのでは?」


梓「諦めちゃダメだよ!これもミステリオがやった事・・・止めなきゃ」


クリス「これが私達、地球防衛軍でしょ?


栄太「・・・そうですね」


俺は何かを勘違いしてたようだ・・・


俺は・・・地球防衛軍・・・!!


負けられるか・・・


梓「それにしてもあのヘリは何?
  救助かな・・・?応戦・・・?」


クリス「へ?」


クリスはヘリを見つめる。


そして・・・あの見覚えのある・・・ヘリコプター。








クリス「まずい・・・


 d.gが来る・・・!!






隼人「光斗・・・」


光斗「帝国軍m.nに居ると聞いたが・・・なんのマネだ?」


隼人「なにがだ?」


光斗「何故お前がこんな弱小軍にいる?」


隼人「弱小軍だと・・・?」


光斗「そうだwww
   小規模で人数も少なくてww」


隼人「黙れ。いづれは・・・ミステリオも倒す!」


光斗「馬鹿か?無理だよ!!!」


隼人「・・・なら貴様は・・・何故生きている?」


光斗「あん?人を死んだみたいに言うなよww」


隼人「お前は崖から落ちて・・・」


光斗「あぁ、確かに俺は落ちた。だが・・・死んだとは一言も言ってないぞwwwお前の記憶は間違っている!!!」


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目の前には快晴が広がっていた。


雲一つない・・・真っ青な空。











画家の名手の家に生まれてしまった。


僕と、一つ下の弟。


この時点で・・・僕の記憶は間違っていた。


幼い頃、両親は両方を愛情持って育ててくれた。


幸せだった。


しかし。


弟は若くして才能を発揮し画家のコンクールで優勝を飾っていた。


一方、僕といえば・・・一人で部屋に隠って遊ぶ毎日。


誰にも・・・期待されず・・・意味のない人生を送っていた。


だが・・・弟は不慮の事故で死んでしまったのだ。


原因は、崖からの転落。


崖っぷちに咲く花を取ってきた方が勝ちというくだらない勝負をした僕ら。


足を滑らせ、僕らは転落。


幸いにも下は芝生だったのだが、


不運にも弟の頭の落下地には尖った石があった。


頭を強く打ち、弟は死んでしまった。


でも・・・








「死んだのは・・・お前だ・・・」








そう、空は告げていた。


生きてる意味のない人生を送る僕は・・・死んだのだ。


そう・・・生きてる僕は弟なのだ。


僕は弟とすり替わった。


死んだのは兄、僕ということになった。


そして、意味のある人生が始まった。


怪我の治療ということで世間から離れ、リハビリという名の・・・厳しい修行が始まる。


「こんなモン・・・描いてきやがって・・・!!!!」


父の怒声を聞く毎日。


修行は苛烈を極めた。


なんて遠いところに、いたんだ・・・僕の弟は・・・


でも僕は・・・意味のある人生にする為に・・・挑み続けるんだ!!


もう一人で過ごす毎日なんて・・・もたない。


展覧会で入賞を果たした。


弟としては全然駄目な結果だっただろうけど僕としては今、出せる最高の成果だ。


でも僕は満足はしなかった。


厳しい父について行こう。


そして・・・人の心を動かせる画家になろう!











その父は・・・病に犯された。


「記憶障害」


当然、家族のことは忘れ僕のことも・・・


回復の見込みはないらしい。


僕に画家として教える事も・・・僕を叱る事もなくなった。


母親は鬱病になり、僕ともまともに会話出来なかった。





僕は一人じゃ・・・画家として生きていけないし、独り立ちもできない。


ずっと・・・両親の世話や心配をして生きていかなきゃいけないの・・・?


なぁ・・・・・・・・神様!!!!!!!!








「死んだのはお前だ。」








・・・そう。


だから僕は孤独と・・・"誰かに認められたい"思いで・・・


帝国軍m.nという組織で所属してしまった。


それが過ちとは気づかずに。


そこは・・・地獄だった。


誰も僕を認めてくれたりやしない。


偽りの・・・生活が僕を待っていた。


いずれは、両親が病に犯されている事も忘れ、、


両親が自分を忘れたと勘違いしてしまった。


あれは仕方がなかったことなのに・・・。


僕は・・・最低だ。





あの時死んだのは本当に僕だったのかもしれない。


あそこからずっと頑張ったのは弟で・・・


今ここにいるのも弟で・・・


!!


じゃ・・・じゃあ・・・


僕は・・・誰なんだ・・・?


僕は何故こんな夢を?


分からない・・・


僕は一体誰なんだ!?


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隼人「・・・・・・・・・」


光斗「思い出したかwww」


隼人「一つ聞きたい・・・なぜ僕の記憶は違ったんんだ・・・?」


光斗「あぁ・・・
   俺がお前の記憶を強引に変えたんだ・・・」


隼人「そんな馬鹿な・・・そんな馬鹿な話あるかッ!!!」


光斗「愚かな・・・ここは神を選ぶ世界だと誰も気づかないのか?」


隼人「かみ・・・?」


光斗「そう、僕達はマジシャンだ。みな一応に一般人からひどく思われただろう・・・。
   だが・・・それこそ・・・これらの経験をした僕らこそが神になる権利を持っているんだ」


隼人「・・・・・・」


光斗「だが、もう神は決まった・・・だから神は我々に安らみを与えて下さる。」


隼人「安らみだと・・・?」


光斗「そうだ・・・・・ミステリオ様こそ神にふさわしい・・・


隼人「ふざけるな・・・あんな奴・・・ただの外道な人間だ」


光斗「今のうちにほざいてろ。後悔するぞwww」





隼人「質問の答えがまだだッッ!!!!!!!!!!」














光斗「簡単なことだ。





 催眠術だ・・・