episode44 マジック開放 inserted by FC2 system





このただならぬ殺気・・・


さっきとは違う・・・圧倒的なオーラ。


まずい・・・殺される・・・!


ウバ「ふ・・・ふはははは・・・!何が起こったかは知らんが・・・もう一片喰らわしてやるよ!」


浩二「うるせェ・・・・・さっさとかかってきやがれ・・・!」


ウバ「くそが!」


ウバは浩二との間合いを一気に詰め肘撃ちを喰らわす。





が、浩二は手で肘を抑えていた。 浩二「おいおい・・・こんなもんじゃ・・・俺にかすり傷も負わせられないぜ?」


ウバ「なんだと・・・!?」


ひ、肘が動かない・・・!


後ろにも前にも進まない。


ガッチリ抑えられている。


そんな・・・この俺が・・・!


浩二「お前なんぞに・・・」


ウバの肘を握り潰す。


ウバ「うがあああぁああぁあ!!!」


ウバの肘から血が飛び出る。


ウバの顔は痛みに歪む。




浩二「仲間が待ってんだ・・・!一撃で沈めてやる・・・


ウバ「な・・・に・・・」


浩二はウバを空中に放り投げる。


空中で背中を膝蹴りし地面に叩きつける。


ウバ「がぁぁああぁ!!!!!」


ウバは叫ぶと、、気絶した。


浩二「・・・・・・」


俺は目眩がした。


吐き気がした。


頭がひどく痛かった。


そして・・・痛み・・・目を潤ませてしまった。


止められない想いと、、溢れる涙。


俺はなんて事を・・・


罪滅しなんて・・・出来やしない・・・


だけど・・・せめてもの・・・償いを・・・みんなにしなければ・・・


俺は・・・


俺は・・・


僕は・・・


浩二はゆっくりと、、眠りについた。






クリス「すいません!真治さん!!銃を落としてしまったみたいで・・・」


真治「敵に遭遇する前だったからいいもの・・・命に関わるぞ・・・注意しろ、クリス」


クリス「すいません・・・;;」


真治「浩二は・・・何処だ?もう戦いは終わったのか?」


クリス「あのーウバ?でしたっけ?ここにぶっ倒れてますよww?」


真治「wwww
   浩二は何処行った?」


クリス「ぁ、いた・・・あそこで倒れてます・・・!」


真治「浩二っ・・・!」


クリス「凄い傷・・・」


真治「・・・・・」


クリス「真治さん・・・どうかしました?」


真治「いや・・・浩二は・・・目覚めたな・・・」


クリス「目覚めた?」


真治「クリスは知らなかったか。。。
   稀にマジシャンの中で、ある条件を満たすと己の能力が覚醒する・・・


  浩二はそこへ・・・たどり着けた・・・





クリス「覚醒・・・・って・・・」


真治「まぁ、第一次覚醒といったところか。別名"マジック開放"。驚異的に戦闘力が上がる」


クリス「マジック・・・開放・・・」


真治「俺もまだ見たことはないが・・・恐らく、あの覚醒メモリと同じだろう・・・」


クリス「覚醒メモリ・・・」


真治「あれは本来の覚醒の力の半分しか出せない。これぞ本来の100%の力だ・・・」


クリス「あんな・・・戦うのが嫌いだった浩二君が・・・」


真治「所詮、俺達はマジシャンだ。獣のような力を持っているんだ・・・」


クリス「真治さん・・・浩二君は・・・獣なんかじゃないですよ・・・」


真治「・・・・・」


クリス「ほら・・・浩二君泣いてる・・・頬に跡があるわ」


真治「・・・・・」


クリス「いい年してる男の子が泣いちゃいけないよ・・・」


クリスは浩二を見つめる。


クリス「浩二君は・・・自分と戦ってたんですよ・・・私には・・・分かる」


真治「浩二は記憶を失ったらしいな・・・それで自分と戦っていたと。。」


クリス「はい・・・やっと終わったんですよ・・・」


マジシャンは化け物並の力を持っているのかもしれない・・・


だけど・・・それでも・・・











クリス「浩二君は仲間だから・・・・・・・・」