episode16 スノーランド inserted by FC2 system





寒い。


もの凄く寒い。


ここはどこだ?


黒い帽子を深く被った青年は立ち上がる。


隼人「ここは・・・?」


???「やっと起きたか・・・」


隼人「貴様は、、ゲンタ」


ゲンタ「と栄太な」


栄太「俺もいるよ!」


隼人「他の連中は?」


ゲンタ「それがいねぇんだ・・・俺たちだけなんだ」


栄太「どうなってんだ・・・?」


隼人「それにここはどこだ?」


栄太「ダウンシティーの港じゃなさそうだね」


ゲンタ「ああ・・・それにもの凄く寒ぃ」


隼人「とりえあず周りを歩いてみよう。何か分かるかもな」

隼人達は真っ白な木や草を抜けていく。


抜けた先には家が何件もあった。


ゲンタ「よっしゃ!人ん家発見っっ!」


隼人「聞いて回るぞ!」


栄太「おぉー!」











???「お、男っっ!!!???





隼人「ん?」


???「ここに男が入ってきているっ!!!!皆、男だっーーー!!」


ゲンタ「なんだ、あいつ・・・?」


女が叫ぶと、次々と釜や斧を持つ女が隼人達を囲んだ。


栄太「俺たち、モテてるって訳じゃ・・・ないよな・・・?」


ゲンタ「ああ、殺気がプンプンする・・・」


隼人「・・・・・・」


???「殺せー!」


また女が叫ぶと女達は隼人達に襲い掛かってきた。


ゲンタ「うわぁぁぁ!」


一人の釜を持った女がゲンタに後ろから振り落とす。


と同時に。











隼人「自分の身ぐらい自分で守れ!低能っ!


隼人は脚で釜を抑え弾き飛ばした。


隼人「貴様らは何か勘違いしている。
   男を簡単に倒せると思うな!女共!」


???「クッ・・・
    貴様ら、マジシャンか?」


ゲンタ「そうだぜ!なんだ?怖いのか?」


???「ま、マジシャンだと・・・?殺せー!!!殺せ!」


栄太「えっ?えっ?えっ?」


隼人「どうやらマジシャンが相当嫌いらしいな」


そう。


もう隼人達の周りを五十人近くの女が囲んでいたのだ。


ゲンタ「おいおい・・・これはねぇだろ・・・?」


???「直ちにこの男共を捕らえよ!国王の下へ連れて行け!」


隼人(国王・・・?)


栄太「へっ!そう簡単にいくかなぁww?」


隼人「貴様ら・・・ここは素直に捕まれ。知りたいことがある・・・」


ゲンタ「えっ・・・分かった」


ゲンタと栄太は隼人に頷くと武器を捨て両手を上に上げた。






ゲンタ「「なぁ、隼人・・・お前本当に大丈夫なんだろうな?」


栄太「メッチャ心配なんすけど」


隼人「大丈夫だ。安心しろ」


???「そこ!話すな!」


全員「はい」


隼人達は縄で体を縛られたまま城らしき建物の中に入っていった。


そして国王らしき人物の前に立たされた。


国王「ようこそ、スノーランドへ。貴方達はどうやってここに入ってきたのですか?」


ゲンタ「だから言ってんだろ?目を覚ましたらここにいたんだよ」


国王「では何者かが貴方達を此処へ連れてきたと?」


栄太「多分そうなると思う」





隼人「全くふざけた連中だ・・・


ゲンタ「そうだそうだb」


隼人「貴様らもだ」


栄太「えぇ」


隼人「今から三日前、僕達はダウンシティーという名の町の港で戦っていた。それは覚えているな?」


栄太「覚えてるけど三日前って本当なの?」


隼人「ああ。時間もしっかり確認した。ここは何処だかしらないが・・・三日でここまで来れる距離ではないのは確かだろう」


ゲンタ「あぁ!そっか!!」


国王「ですが、、まぁ、それはそうだとしても・・・貴方達がマジシャンであることは変わりありません」


隼人「そうだろうな・・・だが・・・


  なぜそこまでマジシャンに拘る?


国王「貴方達はこの世界の法律を知らないのですか?」


隼人「法律だと?」


国王「"マジシャン狩り"という名の法律を」


全員「マジシャン狩り!?」


国王「はい。マジシャンを殺すという法律です」


隼人「ま、待てっ!今の世界の実権者は誰だ?」


国王「d.g隊長 "ミステリオ"様です」


ゲンタ「ミステリオだとっ!!」


栄太「どういうことなんだ!?」


隼人「成程な・・・あいつは最初からコレが目的だったのか・・・?」


国王「とにかく貴方達は明日私達で公開処刑します」


隼人「・・・いつか貴様は僕らに助けを求めに来るだろうな