第二話 亜樹 inserted by FC2 system





全身がだるい。


とにかくだるい。


全身汗まみれ。


Tシャツはグッショリ。








主人公、尾崎 大輔はゆっくりと目を開いた。


いつもの天井が広がっていた。


大輔「・・・・・アレ?」


ゆっくりと起き上がってみる。


体のあちらこちらを触ってみる。


大輔「無傷だ・・・」








彼は先程から何をやっているのだろうか。


そう、覚えているだろうか?(といっても第一話)


彼は突如、謎の閃光に襲われ・・・








大輔「確かナレーターは『死んだ』とかほざいてたよな・・・?」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


大輔「あー何かすんげぇムカついて来たわwww」


そりゃそうだ。


大輔「何が"死んだ"だゴラァ!!
   読者いたとしたら一番萎える展開じゃねーかァ!!!」


という訳で氏んでください、管理人さん(誰?


大輔「朝っぱらから何一人でツッコんでんだ俺・・・」


大輔は階段を降りると学校に行く仕度をする。


その時、夢と聡史の声が外から聞こえた。


こうして、俺の一日は始まるのだ。


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大輔が学校に向かうと何やら色々騒がしかった。


大輔「あん?なんだなんだー?」


聡史「嫌な予感がするぜ」


「飛び降りだってよー!」


「なんか追い詰められてるらしいよ」


大輔「・・・・・・」


夢「本当かな・・・?」


大輔「・・・・・・」


大輔は二人に背を向けると、





大輔「撤収ッ!!!」





大輔は世界記録保持者のボ○ト選手より速い速さで逃げていった。


聡史「ちょ!お前!!なんで逃げんだ!?」


大輔「俺は平和がモットーなんだよ!そんな物騒なことに巻き込まれたくねーわ!!」


聡史「いやいや!!まだ確定してねーし!!」


二人の追いかけっこは続く。


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ガヤガヤと騒いでいる中、問題になっている屋上に一人の青年がいた。


「何やら下が騒がしいな・・・」


「そりゃそうよ。貴方がそんなところにいるから」


「仕方がないだろう、香里奈。俺は今調査中だ」


香里奈「何の?」





"昨日の天気"について、だ





香里奈「昨日の天気ー??確か快晴だった気がするけど?」


「そんなことは知っている。」


香里奈「じゃあ何を調べてんの?」


「・・・今は分からない。だが昨日・・・異常気象が発生してな」


香里奈「異常気象??」


「あぁ・・・この学校付近・・・・・俺の調べたところによると・・・"電波が異常に乱れた"んだ」


香里奈「それが天気に関係するかもしれないから調べてるって訳ー??」


「そうだ」


香里奈は呆れた表情をすると、


香里奈「英一も物好きよねー。こんな無駄なこと調べて」


英一「・・・・・余計なお世話なのだよ。」


英一は屋上のフェンスから安全地に戻ってくる。


香里奈「んで今日はどうする?」


英一「なんのことだ?」


香里奈「授業出る?」


そう、この二人は天才なのだ。


授業に出る意味をあまり感じないらしい。


英一「いや・・・いい」


英一は眼鏡を上げながら答える。








英一「俺には・・・やるべきことが沢山出来た・・・


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夢「あれ?騒ぎが収まったみたいだね」


大輔「ハァハァ・・・聡史、テメェどこまで追跡してきやがる・・・」


聡史「地獄の底までさ」


大輔「うっせ!バーカ!!」


夢「ちょっと二人共!いい加減にしなよ!」


二人「すんませんでした」


土下座する二人。


大輔「んでー?結局なにがあったんだ?」


夢「私も分かんない;;」


大輔「ま、気にするほどのことでもねーだろ」


大輔は欠伸をしながら教室へ向かった。














「ほぉーう、尾崎。俺の授業がそんなにもつまらんかwww?」


大輔「むにゃむにゃ・・・・・・ぇ?」


意識が戻る。


目の前に先生。


あーもう^^w


大輔は今日放課後、補習の刑になった。


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場面チェンジしまくってすいません;;


先生「いいか?尾崎。そんなんじゃいつになっても成績が上がらんぞ!」


大輔「すんません・・・」


先生「お前は文系、理系どっちに行きたいんだ?」


大輔「ぇ・・・?」


もう決まっている。


ずっと昔から。


俺は・・・











「"理系"です」








先生「ぇ!?お前国語と英語が成績いいんじゃないか!!文系だろう!?」


大輔は動じない。


大輔「それでも理系がいいんです」


先生「いいかい?これ数学と理科の補習だよ?」


大輔「・・・・・知ってます」


先生「よく考えてから発言しろよな?」


大輔「でも・・・・・」


先生「はいはい!今日の補習はここまで!また先生と話し合おう!な!?」


大輔「は、はい」


なんか半ば強引だな。


まぁいいや。


先生「気を付けて帰れよー?」


大輔「はーい」


ぁ、聡史と夢も帰っちゃったのか・・・


仕方ない、今日は一人だ。








大輔は一人で歩いていた。


いつも三人で歩いていた。


だから・・・寂しい。


大輔「つっても・・・昨日のはなんだったんだろうな」


大輔は思い出す。


昨日の"閃光"を。


大輔「まぁでも今俺はこうして無傷な訳だし・・・・・変な夢でも見たんだろ」


ぁ。


そうだ。


昨日の場所へ行ってみよう。


そうすれば何か分かるかもしれない。


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大輔「ほーら、何もねェじゃねーかっ」


閃光が落ちたハズの地面には何一つ焼け跡なんかない。


大輔「なんか気にしてた俺が馬鹿みたいだな・・・クソッ」


大輔は大きく溜息をつきながら


その場を去っていった。











「―――」








大輔「ッ!!!」


全身がビクッとしたように震えた。


何か・・・聞こえた。


大輔「そうだ・・・そうだ・・・」


思い出した。


昨日・・・・・閃光が当たりそうな時。


頭痛が激しい時に頭の片隅に聞こえてきた・・・"声"


今、同じこと・・・言った・・・?











大輔が考えていると空に突風と雷雲が立ち込めた。
そして・・・空の雷雲から何か物体が落ちてきた。






大輔「な、なんだッ!!くそ!!」


さっきまで普通の天気だったのに・・・!!


大輔「俺は平和が一番なんだよッ!!!平和がモットーなんだよッ!!!」


大輔が逃げようとすると・・・


目の前に何かが落ちてきた。


大輔「ぐ、ぐあああああッ!!!」


それは何か分からない。


大輔はそれを覗いてみる。








に、人間・・・!?








コイツ空高いところから落ちてきたよな・・・?


大輔「な、なんでコイツ無傷なんだよ・・・・・!!!」


外見は普通の女の子。


そしてその女の子は目を開けた。


大輔「ぁ・・・ぁ・・・・・・撤収ッ!!!!!」


出た、この癖。


大輔は180度体の向きを変えると猛ダッシュで逃げ始めた。


でも・・・・・


大輔は一度だけ彼女を振り返る。


そして彼女を見た時、自然と足が止まっていた。


なぜかは分からない。














私は"亜樹"。未来からやってきた人間です。